自民党の広瀬めぐみ参議院議員(58)が届け出た公設秘書の勤務実態がなく、国から給与をだまし取った疑いがあるとして、東京地検特捜部は30日、詐欺の疑いで広瀬氏の国会議員会館の事務所(東京・永田町)などに家宅捜索に入った。東京都文京区の自宅も捜索している。

 広瀬氏は午前11時半ごろ、自宅に戻り、報道陣に「あとでしっかりと説明させていただきます」と話した。

 盛岡市菜園にある地元事務所が入るビルには報道陣が集まり、入り口の扉には中がのぞけないように段ボールで目張りがされた。事務所の関係者は「いまは答えられない」と話した。

 広瀬氏は弁護士で、2022年の参院選で岩手選挙区から自民党公認で立候補し初当選した。今年3月下旬、公設秘書に勤務実態がないなどと週刊誌が報道。自身のホームページで「勤務実態があった」などと反論の文書を公表していた。

 この文書によれば、広瀬氏は22年12月~23年8月、公設第1秘書の妻を公設第2秘書としていた。週刊誌の報道は、この第2秘書の勤務実態がないと指摘したが、広瀬氏は「平日は岩手県遠野市でリモートワークで、支援者のリスト作成・更新作業などをし、土日は盛岡市の事務所での事務作業や(広瀬氏の)駅などへの送迎をしていた」などと説明した。

 広瀬氏をめぐっては、今年3月上旬にも週刊誌が不倫疑惑を報じていた。これを受け広瀬氏は、県連副会長を辞職したが、議員辞職や離党は否定。報道陣の取材には「支援者、有権者の信頼を回復していくことは難しいと思っているが、誠心誠意尽くしていく」と語っていた。

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