記録的な大雨で大きな被害が出た山形、秋田両県では27日も不明者の捜索が続いた。山形県では行方不明の警察官1人の死亡が確認されたほか、新たに女性1人が行方不明となり、大雨による死者は2人、行方不明者は3人となった。

東北地方では27日も日本海から延びる梅雨前線の影響で断続的に雨が降った。両県では引き続き30日ごろまで大雨の恐れがあり、気象庁は河川の増水や氾濫、土砂災害、低地の浸水に厳重に警戒するよう呼び掛けた。

山形県警によると、死亡したのは玉谷凌太巡査長(26)。25日夜、同県新庄市で20代の男性巡査部長と住民救助に向かう途中、パトカーごと流され、その後発見されたが死亡が確認された。県警は玉谷巡査長を26日付で警部補に2階級特進させた。巡査部長は行方不明で、捜索が続いている。また、同県酒田市は27日、86歳の女性が行方不明になっていると発表した。

両県によると、27日時点の住宅の床上、床下浸水は山形県109棟、秋田県164棟。田畑の冠水など農業被害も深刻で、秋田県では農林水産関係の被害額が約1億1100万円に上った。

これまでに記録的な大雨となった所の72時間雨量は、山形県真室川町(差首鍋)が27日午前6時20分までに444.0ミリ、酒田市(酒田大沢)が同5時40分までに400.5ミリ、秋田県北秋田市(阿仁合)が同9時までに283.0ミリに上った。

東北地方日本海側の28日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で150ミリ。その後、29日午後6時までの同雨量は200ミリ。

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