鳥取県は25日、弥生時代の大規模集落遺跡・青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡(鳥取市青谷町)から出土した人骨で復元した2人目の「青谷弥生人」の名前を「青谷来渡(らいと)」に決めたと発表した。全国公募で寄せられた約1200件の候補の中から最優秀賞として選ばれた。

 1人目の「青谷上寺朗(かみじろう)」に次ぐ青谷弥生人は、約1800年前の頭蓋骨(ずがいこつ)などから復元された。県によると、渡来系の集団に含まれる10代前半とみられる男性。復元した胸像は、遺跡がある県立青谷かみじち史跡公園で公開されている。

 2人目の青谷弥生人の名前について、県は4月下旬から2カ月余り公募。上寺朗の公募時の2倍近い応募があったという。「青谷来渡」と命名したのは広島県の木下雅弘さんで、「遺跡や復顔像のモデルとなった人物の特徴をシンプルに表現、名前の響きが明るく子どもらしさがある」などと評価された。

 25日の定例会見で、平井伸治・鳥取県知事が、青谷町在住の書家柴山抱海氏が揮毫(きごう)した書で名前を公表。「光り輝く未来を来渡さんが我々にプレゼントしてくれたのかもしれません。そんな意味で名前をつけた」と述べた。命名額は史跡公園の展示ガイダンス施設内に復顔像とともに展示されている。(清野貴幸)

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