JR貨物によると、24日午後零時半すぎ、JR山陽線新山口駅(山口県)構内で福岡貨物ターミナルから東京貨物ターミナルへ向かっていた24両編成の貨物列車が脱線した。国の運輸安全委員会の調査で、機関車の一番前の車軸(車輪を取り付ける軸)が折れていたことが分かった。車軸は、安全走行に関わる最も重要な部品の一つ。運輸安全委は「車軸が折損して脱線したのか、脱線して車軸が折れたのかはまだわからず、これから詳しく調べる」としている。

JR山陽線で脱線事故を起こしたEF210形電気機関車341号機=2023年12月、東京都府中市のJR武蔵野線で

 脱線したのはEF210形電気機関車で、首都圏をはじめ東海道・山陽線沿線などに配備され、最も多く稼働中の主力機関車。特に今回車軸が折れた300番台の車両は最新鋭機で、毎年、新たに数両ずつ製造されている。JR貨物は、同形式の全154両と、他形式で同種の車軸を搭載した電気機関車・ディーゼル機関車計291両の検査を急ぐという。  運輸安全委は現場の保全命令を出し、調査官2人を派遣。調査・復旧作業の影響により、山陽線の一部区間と山口線で運転見合わせが続き、26日にようやく再開された。(嶋田昭浩) 

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