今月16日、栃木県那須町で都内の会社役員、宝島龍太郎さん(55)と、妻とみられる女性が全身を焼かれた状態で遺体で見つかった事件で、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、都内の交番に出頭した埼玉県越谷市の建設業、平山綾拳容疑者(25)を遺体に火をつけて損壊した疑いで逮捕し、検察庁に送りました。

これまでの調べで、宝島さんと妻とみられる女性は前日15日の午後9時半ごろ、レンタカーに乗って上野から品川区東品川まで移動し午後11時ごろから11時半ごろにかけて、複数の人物と一緒にいるのが防犯カメラに写っていたことが分かっています。

捜査関係者によりますと、2人が上野でレンタカーに乗る直前には繁華街を、容疑者とは別の男と一緒に歩く様子が防犯カメラに写っていましたが、この人物は東品川でも確認されていて、一緒に移動した疑いがあるということです。

宝島さんたちはそのあと、都内の別の場所で平山容疑者名義の車に乗せられ、現場方面に向かったとみられています。

調べに対し「ある人物に依頼され、車や携行缶を準備しただけだ」などと供述しているということで、警視庁などは、複数の人物が関与したとみて、詳しいいきさつを調べています。

事件発覚前日から事件当日 被害者の足取りは

これまでの捜査で被害者の足取りが分かってきました。

亡くなった宝島龍太郎さんは東京 上野周辺で多数の飲食店を経営していて、事件発覚前日の今月15日の午後9時15分ごろ上野の繁華街を自転車を押して歩いている姿が防犯カメラに写っていました。

このあと妻とみられる女性も合流し、午後9時半ごろ、何者かが運転するワンボックスタイプのレンタカーに乗り込んだとみられています。

レンタカーは上野から南に10キロほど離れた品川区東品川まで移動し、午後11時すぎに2人はいったん車を降ります。

このとき複数の人物と一緒にいるのが防犯カメラに写っていたということです。

宝島さんは複数の人物と一緒にいったん車を離れましたが、30分弱で戻ってきてレンタカーに再び乗り込んだということです。

そのあと、都内の別の場所まで移動し、平山容疑者名義の黒い車に乗せられたとみられています。

この車は那須町の現場近くの住宅に設置された防犯カメラにも写っていて、16日の午前4時すぎに遺体発見現場の方に向かい、その30分ほどあとにスピードを出して戻ってきたということです。

遺体が燃えているのが地元の森林組合の関係者に発見されたのは、それから2時間ほどあとの午前7時前でした。

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