輪島市横地町にある工房は地震で全壊する被害を受けましたが、建物の中にあった道具が無事に見つかり、仮設の作業場で製造を再開しています。

23日は漆の樹液の「生漆」を夏の強い日ざしにあてながら漆器に使う漆を精製する「天日黒目」が行われました。

6人の職人たちは地震の犠牲者に黙とうをささげたあと、質がよい漆ができるよう、かしわ手を打って作業にとりかかり、職人たちはおけに注いだ生漆を木の棒を使ってかき混ぜていきました。

そして、クリーム色の生漆が焦げ茶色になるまで2時間ほど作業を続け、樹液の水分を飛ばしていきました。

精製した漆は半年間寝かせてから輪島塗の上塗りに使用するということです。

工房の八井貴啓社長は、「『天日黒目』は私たちの工房の代名詞のようなもので実施できてよかったです。これからも仲間と漆器作りを続けていきます」と話していました。

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