札幌市豊平区の自宅で2023年、妻=当時(89)=を殺害したとして殺人罪に問われた無職上牧道雄被告(94)の裁判員裁判で、札幌地裁は22日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。  吉戒純一裁判長は判決理由で「苦しんで抵抗する被害者の首を絞め続けており、強固な殺意に基づく悪質なもの」と指摘。一方、認知症の妻の介護疲れが一因のうつ病の影響で物事を悲観的に考え、選択肢が狭まる状態に陥ったなどとして「非難を相当程度減ずる事情がある」と述べた。  判決によると、上牧被告は将来を悲観して無理心中を決意。11月11日、妻英代さんの首にひもを巻き付けて窒息死させた。


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