関東地方整備局下館河川事務所によりますと、鬼怒川の上流域では6月の降水量が例年のおよそ60%にとどまっていて栃木県日光市内にある4つのダムの貯水率が低下しています。
22日現在
▽五十里ダムは24%
▽川俣ダムは56%
▽湯西川ダムは58%
▽川治ダムは84%で
4つのダム合わせた貯水率は60%となっています。
このため7月19日から鬼怒川では6年ぶりとなる10%の取水制限を行っています。
鬼怒川の水は主に宇都宮市で利用されていて、栃木県は22日、県庁内に渇水対策本部を設置し、職員およそ30人が今後の対応を協議しました。
現状では県民の生活用水や農業用水に直ちに影響は出ないものの、今後の雨の状況によっては取水制限の割合が引き上げられる可能性もあり家庭の水道の水圧が減り、水の量が減るおそれもあるということです。
県はホームページやSNSなどを通じ無理のない範囲で県民に節水の呼びかけを行うことになりました。
県砂防水資源課の植木隆行 課長補佐は「水をかぎりある資源として、県民一人一人に節水について考えてもらい、みんなで対策をしていきたい」と話していました。
栃木県 福田知事「渇水続けば影響懸念」
栃木県の福田知事は「10%の取水制限では、県民生活に直ちに影響は生じないが今後さらに渇水が続くと、取水制限の率が高まり、影響が懸念されてくる」と述べた上で「県民の皆様には、暑い中、熱中症対策のため、適度な水分を取ることをおすすめするが、節水もぜひ心がけてほしい」と呼びかけました。
短い梅雨 関東各地の雨量は
関東甲信は6月21日に梅雨入り、7月17日に梅雨明けしましたが梅雨の期間は平年より3分の2ほどと短くなっています。
関東北部の一部では雨量が少なく、関東南部や甲信では逆に雨量が多いところがあります。
気象庁の速報値では
▽宇都宮市は平年が188.8ミリに対して132ミリ、
▽前橋市は168.2ミリに対して137ミリ、
▽埼玉県熊谷市は148ミリに対して100ミリと平年より少なくなっています。
これに対して以下の地点は平年値より多くなっています。
▽東京の都心は156.4ミリに対して245.5ミリ、
▽横浜市は177.1ミリに対して234.5ミリ、
▽千葉市は140.7ミリに対して219ミリ、
▽長野市は141ミリに対して188.5ミリ、
▽水戸市は137ミリに対して198ミリ、
▽甲府市は130.8ミリに対して208ミリとなっています。
ほかのダム 貯水率は
国土交通省関東地方整備局のホームページによりますと、22日現在で
▽荒川水系の4つのダムでは貯水率は99%、
▽相模川水系の3つのダムの貯水率は96%、
▽多摩川水系の小河内ダムの貯水率は88%と、いずれも平均値を上回っています。
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