警察庁は19日、横断歩道の白線の間隔を、現行の45〜50センチから90センチまで拡大できるよう関係規則を改正した。当初は全ての横断歩道を対象にする方針だったが、視覚障害者の安全に配慮し、基本的には音響信号機や誘導用のブロックがある場所に限定することにした。26日に施行される予定。

改正は路面に引く白線の本数を減らし、設置や維持管理の費用を削減するのが狙い。5月31日〜6月29日にパブリックコメント(意見公募)を実施したところ「塗料の凹凸を足で感じている視覚障害者や視力の弱い人が、横断歩道を認識しづらくなるのではないか」との意見が寄せられた。

警察庁は意見を踏まえ、配慮が必要だと判断。施行後は視覚障害者や地元住民らの意見を聞きながら、対象となる横断歩道の白線間隔の拡大を進めていくとしている。

警察庁によると、今年3月末時点で、横断歩道は全国に116万1606本あり、そのうち「エスコートゾーン」と呼ばれる誘導用のブロックがあるのは7594本。音響信号機は2万6752機設置されている。〔共同〕

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