有機栽培の野菜や自然素材の衣類などを扱う店舗「元気な野菜たちのっぽくん」(石川県野々市市)は、「NOTO,NOT ALONE 能登は、ひとりじゃない」というロゴ入りのフェアトレード商品などを販売し、能登半島地震の復興に役立ててもらおうと奮闘している。グッズを購入することで、発展途上国も能登も応援できる取り組みだ。(共同通信・西岡克典)
ロゴは、同県穴水町出身で名古屋市在住のデザイナー竹野順子(たけの・じゅんこ)さんが、避難所に書かれていた言葉から着想を得て制作。能登半島を表した親指を手で包むようなイラストも添えられている。同店は3月ごろから、ロゴが入った缶バッジやステッカー、トートバッグの販売を開始した。
フェアトレードは、商品を適正な価格で取引して途上国の生産者らを支援する仕組み。インドのスラム街の女性らが縫製したフェアトレードのトートバッグは1個2600円で、うち1400円を被災者の生活支援などに充てる。これまで入荷した500個以上が6月中旬に完売した。他にも、ロゴ付きのフェアトレード商品を考案中だ。
地震の被害が大きかった同県能登町産の「乾燥しいたけ」なども販売している。被災地での炊き出し用の野菜を提供したり、交流サイト(SNS)を通じてボランティア募集を呼びかけたりもしてきた。
同店運営会社副社長を務める小浦(こうら)むつみさん(55)は能登町出身。被災した知人が多く、自らも被災地でボランティア活動に携わってきた。「元のような生活や仕事ができるようになることが一番大切。できる形で支援を続けていきたい」と力を込めた。
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