国際文化会館ジャーナリズム大賞を受賞し、盾を受け取る米州編集総局の阿部部次長(中央)ら(17日、東京都港区)

国際文化会館は17日、日本と世界の関わりをテーマとした優れた報道を表彰する「ジャーナリズム大賞」の表彰式を開いた。日本経済新聞が2023年11月に報じた調査記事「中国に狙われた工作機械」を含む一連の報道が大賞を受賞した。

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受賞作は中国が日米欧の工作機械を核開発に転用している疑いを公開情報などをもとに調査した。選考委員長を務めた東京大学の林香里理事・副学長は講評で「先端技術開発競争により、私たちの日常生活がいかに脅かされているかを詳細なエビデンスや証言をもとに描いた」と述べた。

受賞者を代表してスピーチした阿部哲也米州編集総局部次長は「先端手法とリアル取材を組み合わせた日経の強みが生きた作品になった」と話した。

記事では中国核機関が入札を通じて先進国の工作機械を入手しようとしていることを突き止め、実際の映像などから使用の実態を明らかにした。3Dモデルを用いて工作機械が核開発に転用される流れを解説したほか、ドキュメンタリー動画「NIKKEI Film」でも専門家の解説を交えて多角的に伝えた。

大賞にはNHKの検証番組「"冤(えん)罪"の深層〜警視庁公安部で何が〜」も選ばれた。

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