京都市の松井孝治市長は10日の記者会見で、外国人観光客向けの価格を高くする二重価格について、「日本人観光客と外国人観光客を差別する合理性がどこまであるのか」と述べた。

 兵庫県姫路市が、世界遺産・姫路城の入城料で日本人観光客より外国人観光客を高くする改定を検討していることを6月に明らかにしている。

 姫路城の事例を参考にするのか問われた松井市長は「内外のお客様をおもてなしの心で迎えるのが、京都の町の大切な骨格」と述べ、観光客の中で国籍をもとに区別することには慎重な姿勢を示した。

 一方で、「市民はいろいろなインフラを支えている」として、京都市民と市民以外の人で負担に差を設けることは必要という考えも改めて示した。京都市は市バスの市民優先価格の実現に向け、国に制度構築への支援を要望するなどの動きを進めている。(武井風花)

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