犯罪収益のマネーロンダリング(資金洗浄)を請け負うグループが摘発された事件で、大阪府警は9日、リーダー格とみて公開手配していた男2人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)などの疑いで逮捕した。

逮捕されたのは、石川宗太郎(35)と山田浩輔(39)の両容疑者=いずれも住居・職業不詳。府警は2人の認否を明らかにしていない。

2人の逮捕容疑は2021年11月〜23年6月、不正に登記した会社名義で金融機関の口座を開設し、詐欺などによる犯罪収益210万円を含む計約559万円を別口座に送金するなどした疑い。

府警は3日、2人を含む計3人を公開手配。9日にアラブ首長国連邦(UAE)から2人が帰国したところを関西国際空港で逮捕した。2月に日本を出国していたという。残る1人の池田隆雅容疑者(38)については引き続き行方を追っている。

グループはSNSなどで募った協力者に開設させた法人口座を悪用し、特殊詐欺の被害金など少なくとも約700億円の資金洗浄に関わったとされる。府警は、石川容疑者らがメンバーらに指示を送るなどしていたとみており、組織内の詳細な指示系統や役割分担などの解明を進める。

【関連記事】

  • ・マネロン事件で公開手配、リーダー格出国か 大阪府警
  • ・マネロン事件1300口座の凍結依頼 大阪府警、130機関に
  • ・起業家装い法人口座開設 銀行欺き、マネロン700億円

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。