石丸伸二氏

 7日投開票の東京都知事選に立候補し、次点となった石丸伸二氏(41)が2020年の広島県安芸高田市長選に立候補した際の選挙ポスターの製作などの報酬の一部が未払いだとして、広島市の印刷会社が石丸氏に約73万円の支払いを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は、石丸氏側の上告を受理しない決定をした。石丸氏に全額の支払いを命じた二審広島高裁判決が確定した。4人の裁判官全員一致の意見。

◆請求108万円のうち、公費負担の35万円だけ支払い

 一、二審判決によると、印刷会社は石丸氏側の依頼を受けてポスターと法定ビラを製作・納入し、報酬を計約108万円と見積もって請求した。石丸氏側は、市条例に基づく公費負担の上限額約35万円だけしか支払わず、会社側が差額分を求めて提訴した。石丸氏側は、報酬額を公費負担の範囲内とする合意があったと反論していた。  二審判決は、双方のやりとりなどから「業務内容に見合う額を報酬額とする共通認識を持っていた」と判断。見積額にも相当性があるとし、石丸氏に差額分を全額支払うよう命じた一審広島地裁判決を支持した。石丸氏側が判決を不服とし、上告していた。  石丸氏は20年8月の市長選で初当選し、今年6月、都知事選立候補のため市長を辞職した。(太田理英子) 

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