東京都の小池百合子知事のカイロ大卒業を認める同大学長名の2020年の声明文を巡り、知事の元側近の小島敏郎氏が、声明文は知事側で作成した可能性があると主張している問題で、小池知事は19日の定例会見で「私自身が関知しているものではない」と述べ、声明文はカイロ大の判断で発出したものであるとの見解を改めて示した。

19日、記者会見する小池百合子都知事

 小島氏の説明によると、小池氏の学歴詐称疑惑が取り沙汰された20年当時、小島氏は小池知事から相談を受け「カイロ大から声明文を出してもらえばいい」と提案。知事から依頼を受けた元ジャーナリストが、小池氏の卒業を証明するとの文案を作成し、同年6月、これとほぼ同じ内容の声明が、エジプト大使館のフェイスブックに掲載された、としている。小池氏は同月に卒業証書などを公開した。

◆「宛先は大使宛て?私宛?内容は?」

 小島氏は17日に外国特派員協会で開かれた会見で、小島氏が小池知事に声明文について提案したことを受けて交わしたとする小池知事とのメールの写しとする文書を公開。小池知事のものとされるメールには「カイロ学長や関係政府当局から、どのような書類が必要か、確認お願いします。宛先はどうしますか?宛先は大使宛て?私宛?内容は?ご教示下さい」と記されていた。  小池知事は、声明文について小島氏から提案を受けたかどうかについて「いろんな発案が多くの方々からいただいている」と直接の言及を避けた。その上で、「カイロ大を正式に卒業しており、大学が発行している卒業証書を公にしている」とこれまでの立場を改めて主張した。 

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