水俣病被害者らが伊藤信太郎環境相との懇談の際に発言を遮られた問題を受け、環境省が改めて設けた懇談が8日午前、熊本県水俣市で始まった。伊藤氏は同市の交流施設「もやい館」で関係6団体との合同懇談に臨み、被害者側に「不適切な運営をし、大変申し訳ありませんでした」と改めて謝罪した。
団体側から5月1日に提出された共同要求書で見直しを求められた患者認定制度については「総合的に検討してもらっていると考えている」と述べたが、被害者側からは「ゼロ回答だ」と反発の声が上がった。
団体側は水俣病特別措置法が定める健康調査を一刻も早く行うことや、患者認定制度の見直しなどを求めていた。
このほか、1956年の水俣病公式確認のきっかけとなった「1号患者」の田中実子さん(71)宅や、胎児性患者らの集会施設を訪問。
5月1日の懇談には8団体が参加。団体側の発言中、持ち時間3分を超えた複数の発言者のマイクを環境省側が切った。伊藤氏は5月8日、現地を再訪して直接謝罪。省内にタスクフォースを立ち上げ、再懇談を設定した。
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