高齢の男性宅を飛び込みで訪問し、必要ない屋根の修繕工事を勧めて現金をだまし取ろうとしたとして、警視庁は職業不詳の片山洸生(こうき)容疑者(29)=東京都府中市宮町3丁目=を詐欺未遂と特定商取引法違反(契約書面不備)の疑いで逮捕し、5日に発表した。「弁護士と会ってから話す」と供述しているという。

 八王子署によると、片山容疑者は昨年10月18日、実在しない塗装会社の社員を名乗り、東京都八王子市内の70代男性宅を訪問。「瓦が壊れている」などとうその説明をして修繕工事契約を結び、必要な工事をするかのように装って代金計約43万円をだまし取ろうとした疑いがある。

 片山容疑者は前日17日に男性宅を飛び込みで訪問。「近所で作業中に瓦が壊れていたのが見えた」「道路の小学生にあたったら責任とらされます」などと言い、18日に契約を結ばせていた。

 後に作業員を名乗る別の男が自宅を訪れたが、屋根に上るだけで作業をしている気配がなく、男性が署に相談。署が屋根を調べたところ、必要な作業が行われた形跡がなかったという。

 署によると、同様の被害が多摩地区を中心に7件発生している。(吉村駿)

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