静岡県熱海市の大規模土石流から3年となり、追悼式で献花し手を合わせる遺族ら=3日午前、熱海市

 災害関連死を含む28人が犠牲になった静岡県熱海市の大規模土石流が発生してから3年となった3日、市は市立伊豆山小の体育館で追悼式を開き、参加した遺族ら約70人が黙とうをささげ、献花した。斉藤栄市長は「悲しみが癒えることはない。復旧・復興に向けて全力を尽くす」と述べ、鈴木康友知事は「二度と同じような災害を起こさないよう安全な地域づくりを行う」と誓った。  式では28人の氏名が読み上げられ、遺族らが献花台に花を供えて静かに手を合わせていた。ハンカチで涙を拭う人もいた。  市は昨年9月に警戒区域を解除したが、避難対象の132世帯227人のうち、6月20日時点で帰還したのは22世帯47人のみ。復興までの道のりは長期化する模様を呈している。  土石流は、盛り土が大雨の影響で崩落し、住宅街に流れ込んだ。起点の土地で2007年から続いた違法な盛り土造成が一因にあるとみられ、盛り土を含む約5万6千立方mの土砂が流出した。県警は業務上過失致死容疑などで現旧所有者らを捜査。関係先を家宅捜索し、今年事情聴取もした。


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