東京地裁、東京高裁などが入る裁判所合同庁舎=2023年10月、東京・霞が関

 2018年に死刑が執行されたオウム真理教松本智津夫元死刑囚=執行時(63)、教祖名麻原彰晃=の次女が国に遺骨や遺髪の引き渡しを求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が2日、東京高裁であった。国側は元死刑囚の体の一部は信者の究極の崇拝対象という特殊性があり、教団の後継団体に渡れば公共の安全を脅かす懸念があると指摘し、請求棄却を求めた。  次女は意見陳述し「私は教団と関係ない。お父さんを返して」と涙ながらに述べた。  国側は遺骨などが後継団体の施設などに持ち込まれて聖地化すれば、周辺住民の生活や社会秩序を害する可能性があると指摘。引き渡しを認めた一審判決は弊害を十分に検討していないとした。


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