乗用車に、パトカーに取り付けられている赤色回転灯などを付けて不正に改造したとして、福岡県警中央署は1日、この車を所有する長崎市の無職の男(24)を道路運送車両法違反(不正改造などの禁止)の疑いで追送検し、発表した。男は「覆面パトカーに憧れていた」と容疑を認め、「周囲の人と違うことをすることに優越感を感じ、心地よかった」などと話しているという。

 発表によると、男は今年1月、福岡県大野城市南大利1丁目の商業施設駐車場で、所有する乗用車の屋根に赤色回転灯を取りつけ、不正な改造をした疑いがある。このほか、車内のボタンを押すとサイレンが鳴る装置や、LEDの赤い光線を放つ「フラットビーム」、車外にアナウンスできる拡声機も取りつけていた。

 署によると、男は「パトカーなどの特殊車両が好きだった」と供述。一連の装置は、ネット上で数十万円で購入したと話しているという。

 男は今年2月17日未明、福岡市中央区天神2丁目で、覆面パトカーを装ったこの車で赤信号の交差点に進入し、タクシーに衝突。運転手と客3人にけがを負わせたとして自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで5月に逮捕され、その後に同罪で起訴されていた。(小川裕介、中村有紀子)

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