西日本と東日本で2日にかけて、局地的に激しい雨が降る恐れがある。広島市では1日午前3時以降、警戒レベル4に当たる避難指示が未明に次々と発令された。広島県によると、2日未明も県内は大雨の予報という。就寝中の未明に避難指示が出た場合、どのように対応すればいいのだろうか。

 広島市では1日午前3時ごろを始めに、市内全8区で避難指示が発令された。避難指示は5段階ある警戒レベルのうち、「緊急安全確保」に続いて2番目に高い。県によると、災害発生の直前という位置づけで、危険な場所にいる住民はこの段階までに、避難所や高層階へ避難する必要がある。いわば避難の「最後通告」の段階という。

 避難指示の発令をスマートフォンの緊急速報などで、深夜に覚知した場合はどうか。

 県危機管理課の松岡靖樹課長は「まず暗い中でも避難できるよう、事前に避難先や避難経路を確認してほしい」と話す。自治体が指定する避難場所や、安全な場所にあるホテルや知人宅への避難でもいいという。

 自治体が指定する避難場所は、自治体のハザードマップで確認できる。だが、その確認ができていない状況で、夜中に避難指示が出ることもある。そうしたケースについて、松岡課長は「外に出ることが命に危険を及ぼすようなら、屋内で上階などに退避した方がいい場合もある」としつつ、家族で相談したり、近所の人と声をかけあったりした上で「基本的には可能な限り避難してほしい」と言う。

 自力での移動が困難な場合は、家の中で上階に上がったり、崖から離れたりするしかないが、それは最後の手段という。「何より大切なのは、災害が起きる前に、避難経路をあらかじめ確認しておくこと。そして災害が起きたら、早めに避難してほしい」と話す。(興野優平)

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