警察庁は27日、自転車での酒気帯び運転と、スマートフォンなどを使用した「ながら運転」について、罰則付きで違反とする時期を11月1日にする方針を決めた。罰則付き違反とすることは5月に成立した改正道路交通法で決まっており、具体的時期を定めた。

 警察庁は二つの行為について、危険な行為を繰り返した人が受ける自転車運転者講習の対象にも加える。6月28日からパブリックコメントを実施する。

 改正道交法では、自転車の比較的軽微な交通違反が反則金制度(青切符)の対象になる。2年以内に実施される。

 警察庁はまた、自転車の安全教育についての協議会を設置し、7月8日に第1回を開催する。交通安全教育を推進する京都市などの自治体や、ブリヂストンサイクルなどの企業で構成。未就学児や学生、高齢者といったライフステージに合わせた交通安全教育を民間と連携して実施するため、2025年中にガイドラインを作る。教育を実施する企業などに警察が認定証を渡す制度も作り、今後認定基準を策定する。

 改正道交法では、ペダルを備えた原動機付き自転車「モペット」について、ペダルだけで走行しても原付きバイクの扱いとなることも明記された。施行は11月1日。法律上、モペットは原付きバイクに分類され、自賠責保険への加入やヘルメットの着用などが義務づけられているが、利用者がヘルメットを着けずに走るなどして摘発される事例が増えており、昨年の摘発は前年の3倍超の345件だった。(板倉大地)

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