朝日新聞北海道支社と北海道テレビ放送(HTB)が入る複合ビル「さっぽろ創世スクエア」(札幌市中央区北1西1)で使う電力と熱の二酸化炭素の排出量が7月から「実質ゼロ」になる。排出量を森林保全による削減・吸収量で相殺した「カーボンニュートラル天然ガス」を活用する。カーボンオフセットした熱供給は道内では初の試みとなる。

 北海道ガスと北海道熱供給公社、大成有楽不動産などが21日発表した。同ビルの冷暖房や電気は地下四階にある天然ガスを燃料とするコージェネレーションシステムから供給しており、地下の熱導管を通じて隣接する札幌市庁舎にも冷温熱を供給している。2018年の胆振東部地震でも電力や熱を供給し続けることができたことから、帰宅困難者の一時滞在施設として機能した。

 7月からは「排出量実質ゼロの天然ガス」を使って、建物内に電力や熱を供給する。発電量で不足する電力は非化石証書を活用した電気で補う。一連の取り組みで年間約9200トンの排出量が削減できる計算だ。(日浦統)

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