日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会は19日と20日の2日間、都内で定期総会を開き、全国の被爆者団体の代表などおよそ90人が参加しました。

この中で今後の運動や組織のあり方について話し合われ、「被爆者が高齢化する中、核兵器の廃絶に向けた運動を続けていくため、今のうちから被爆2世や支援者に参加してもらうことが必要だ」といった意見が出されました。

また、解散や休止を決める被爆者団体が相次ぐ中、来年3月に解散することになった「北海道被爆者協会」の出席者からは「会としてはやむをえず区切りをつけることになるが、今後は被爆者だけでなく2世や支援者が入る新たな組織を作って被爆者を支える活動を継続させていきたい」と報告しました。

そのうえで「被爆者の亡きあとの運動のあり方について議論を深めていく」とする方針を確認しました。

日本被団協の木戸季市事務局長は「被爆や核廃絶の問題は、2世や3世だけではなくすべての国民に考えてもらえるようにしていく必要がある」と話していました。

代表理事に被爆2世が初めて選ばれる

総会の中で、各地方ブロックから1人ずつ選ばれる日本被団協の代表理事に、島根県原爆被爆者協議会の会長を務める本間恵美子さんが選ばれました。

本間さんは母親が被爆者の「被爆2世」で、日本被団協の代表理事に被爆2世が選ばれるのは初めてだということです。

本間さんは「初めての2世の代表理事ということで身の引き締まる思いです。ただ、2世であることばかりを意識せずに、被爆者の方々の思いを共有しながら、同じ気持ちを持って皆さんと一緒になって頑張っていきたい。母もきっと驚いていると思いますが、お役目を全うしたいです」と話していました。

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