【神奈川】横浜市は19日、認可保育園などを運営する社会福祉法人「くっくあゆみの会」(港北区)が運営費や人件費を水増しして、給付金計約1億8千万円を不正受給していたと発表した。法人は返還する意思を示しているという。

 市によると、同法人は港北区で「くっくおさんぽ保育園」など計3園を運営している。3園では2018年4月~23年5月、園長が私用の外出などで不在にしていたにもかかわらず、常勤と届け出たほか、勤怠記録がずさんな状態で保育士を手厚く配置した場合に支給される給付金を受給するなどしていたという。

 情報提供を受けて市が昨年6月、3園に立ち入り調査をしたところ、園が管理する職員の出退勤記録と市への届け出に隔たりが見つかった。市は同11月、園に改善勧告を出したという。

 同法人は朝日新聞の取材に「理事長に自覚が欠けており、勤怠管理がずさんだったことが原因。不正な受給には間違いなく、重く受け止めている」と答えた。

 市はまた、約5400万円の給付金の不正受給が見つかっていた瀬谷区の認定こども園「二ツ橋あいりん幼稚園」についても、さらに約460万円の不正受給が判明したと発表した。雇用前の職員が勤務したように申請するなどしていたという。市は今月17日、運営法人に対して改善勧告をしたという。(堅島敢太郎)

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