非常に激しい雨が同じ場所で降り続く線状降水帯が20日夜から21日午前中にかけて、九州南部で発生する可能性があると、気象庁が同日午前11時に発表した。集中的な豪雨となり災害の危険度が急激に高まるおそれがある。

  • 予測のあとは「警報」チェックを、2026年から見直し

 同庁によると、九州南部を通る梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込む影響で、鹿児島(奄美地方を除く)と宮崎の両県で20日夜から21日午前中に線状降水帯が発生する可能性がある。21日正午までの24時間に降る雨の量は多い所で鹿児島、宮崎の各県で300ミリと予想されている。

「空振り」でも大雨になるケースも

 線状降水帯は積乱雲が次々と発生し、線のように連なり、ほぼ同じ場所で集中豪雨をもたらす。2018年の西日本豪雨や、20年7月の熊本・球磨川が氾濫(はんらん)した豪雨の際などで発生している。

 今年5月末以降、鹿児島と宮崎に線状降水帯予測が発表されるのは今回で3回目。過去2回は線状降水帯が発生しない「空振り」となったが、宮崎県内では降り始めからの雨量が231.0ミリに及ぶなど、実際に線状降水帯が発生しなくても大雨になる可能性がある。(大山稜)

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