気象庁の森隆志長官は19日の記者会見で、全国の津波観測網を最新の知見に基づいて見直し、強化する方針を明らかにした。従来の想定より大きな津波が来る可能性を示す研究成果などを挙げ「全国的に確認し、必要があれば観測網を強化する」と説明。間もなく発生から半年となる能登半島地震で、当初予測を上回る津波が確認されたことを踏まえた。

気象庁によると、新たな観測装置の設置や既存装置の機能強化、津波予測システムの更新などを想定。2025年度当初予算の概算要求に関連予算を盛り込むことも視野に、対象地域や最新の研究内容の確認を進めている。

気象庁によると、能登半島地震では津波の高さ1メートル超3メートル以下を示す津波警報を出したが、新潟県上越市で津波が内陸をさかのぼった「遡上高」が5.8メートルだったことを現地調査で確認。上越市と佐渡市に臨時の観測装置を設置した。〔共同〕

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