北海道留萌市の女子高校生(17)が同旭川市の橋から川に落とされて殺害された事件で、殺人などの疑いで逮捕された内田梨瑚(りこ)容疑者(21)=旭川市=が「(被害者が)橋から落ちたかどうかは知らない。置いてきただけだ」などと、殺害への関与を否認する趣旨の供述をしていることが19日、捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、内田容疑者と旭川市の無職の女(19)=殺人や監禁などの容疑で逮捕=は、18日夜に高校生を車に乗せて監禁し、連れ回した。4月19日午前3時40分ごろ、車は旭川市神居町の橋付近に到着。約20分後に、車が橋付近を離れていたことが道警の捜査で確認された。道警は、同容疑者らがこの間に高校生を橋から石狩川に転落させ殺害したとみている。

 内田容疑者は、橋の周辺に防犯カメラがなく、夜間は人目に付かない場所だと知っていたという趣旨の供述もしているという。

 事件の発端は、SNSをめぐるトラブルだった。捜査関係者によると、内田容疑者は高校生がSNS上で自分の写真を無断で転載していることを知り、SNSの通話機能を使って、面識がなかった高校生に連絡をとった。威圧的な態度で言いがかりをつけたという。

 高校生は解決のため、電子マネー10万円分を内田容疑者に送金することを提案したが、送金がうまくいかなかったため、同容疑者は高校生を呼び出したという。

 その後、19歳の女や、ともに16歳の無職少女=監禁容疑で逮捕=と無職少年=恐喝と監禁容疑で逮捕=の知人3人を交代で同乗させ、高校生を連れ回し、高校生に対して複数回、殴る蹴るなどの暴行を加えたという。容疑者らがコンビニに寄ったすきに、高校生が車外に出て、大声を出しながら逃げようとした際にも暴行を加えて車内に連れ戻していた。

 翌19日未明、内田容疑者は16歳の2人と別れ、女とともに旭川市の中心部から南西へ約15キロの郊外にある橋に高校生を連れて行き、殺害したとみられている。(上保晃平、新谷千布美)

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