東京都の小池百合子知事の元側近の小島敏郎氏(75)が18日、国会内で記者会見し、小池氏が7月の都知事選に関し、エジプトのカイロ大を卒業したという虚偽の学歴を公表したとして、公選法違反の疑いで東京地検に告発状を提出したと明らかにした。

◆「小池氏を学内で見かけたことがある」

東京都の小池百合子知事を刑事告発後に記者会見する小島敏郎氏

 小島氏は、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファースト」の元事務総長。小池氏が前回選挙前に公表したカイロ大の「卒業証明書」などをスライドに映しながら、記載内容の疑問点を説明。「うそは良くない。検察は捜査に乗り出してほしい」と話した。  会見では、エジプト人の日本研究者のイサム・ハムザ東京国際大教授が「卒業証明書は本物」と反論する一幕もあった。自らもカイロ大の卒業生で、小池氏を学内で見かけたことがあると説明。文学部副学部長を務めたことがあり、学内の事情に詳しいとし、小池氏は「追試」で大学を卒業したと主張した。

小池百合子知事はカイロ大を卒業したと主張するイサム・ハムザ氏

 小島氏は、小池氏の卒業を認めたカイロ大学長名の2020年の声明文を巡り、月刊誌「文芸春秋」に告発記事を掲載し、12日には報道陣の取材に「カイロ大を卒業していないことについて相当の理由がある」と主張していた。小池氏は同日の会見で「声明は大学当局が意思を持って出されたと認識している」と反論した。(加藤益丈) 

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