横浜市鶴見区の配送業、伊藤龍稀被告(23)は去年6月、マンションの敷地内で元交際相手の大学1年生、冨永紗菜さん(18)を包丁で刺して殺害したとして殺人などの罪に問われています。

横浜地方裁判所で開かれている裁判で、17日、被害者の両親が意見陳述し、母親は「あなたの中にあるのはただの執着です。娘の命を奪うまであなたは自分の思いを優先しました。紗菜はもう帰ってきません。真実と向き合い自分の犯した罪を一生かけて償ってください」と涙ながらに述べました。

このあと検察は論告で「事件前には被害者や両親から連絡を控えるよう求められても無視して勤務先まで押しかけるなどしていた。自分と別れた被害者が幸せになることが許せないなどと自己中心的に考えた末に犯行に及んだ」として懲役20年を求刑しました。

これに対して被告の弁護士は反省しているなどとして懲役15年を求め、裁判の最後に被告は「刑務所に行って命懸けで償いたいです。被害者の人生を奪ってしまい本当に申し訳ありません」と述べました。

裁判は17日ですべて終わり、判決は今月21日に言い渡されることになっています。

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