空襲被害者の救済法制定を目指す超党派の「空襲議連」の新会長に平沢勝栄元復興相、会長代行兼事務局長に松島みどり元法相が就任した。17日に国会内で総会を開き、救済法の早期成立を目指す方針を確認した。幹部不在で進まなかった議論の再開に、高齢となった被害者は「当事者が生きているうちに救済を」と訴えた。  議連は障害者への一時金50万円や被害調査からなる法案をまとめたが、国会に提出されていない。平沢氏は「時間がない。何としても結果を」と強調。松島氏は「79年前の日本を知らない人も増えている。戦争責任や賠償と離し、お見舞いの気持ちを表さなければ。この国会に法案を出したい」と語った。

「空襲議連」総会で被害者らを前にあいさつする平沢勝栄会長(左から2人目)=17日、衆院第1議員会館で=衆院第1議員会館で

 北村誠吾前会長が昨年5月に死去、柿沢未途前事務局長が公選法違反事件で議員辞職し、後任が決まっていなかった。鹿児島県の空襲で左足を失った安野輝子さん(84)は「軍人軍属だけでなく、国土で頑張っていた空襲被害者がたくさん焼け死んだ」と早期救済を求めた。  自民党の木原誠二幹事長代理は「戦後80年の節目に向かって何をやるのか日本として問われる。全力で取り組みたい」と述べた。(橋本誠) 

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