地域に根差した優れた情報発信を表彰する「地域・民衆ジャーナリズム賞2024」の授与式が15日、東京都千代田区であり、東京新聞群馬栃木版の連載記事「村の戦争」「無名兵士の記録」で受賞した本紙の小松田健一前橋支局長(55)に賞状が贈られた。

◆地域に残された「戦争」の記録を発掘

「地域・民衆ジャーナリズム賞2024」を受賞し賞状を受け取る東京新聞前橋支局の小松田健一支局長(左)=15日、東京都千代田区の日本プレスセンターで

 「村の戦争」は群馬県太田市で発見された兵事資料から、日中戦争と太平洋戦争で国民がどのように動員されたかをひもといた。「無名兵士の記録」は、同県中之条町出身の男性が戦後に書き残した宮古島などの従軍経験を紹介した。小松田支局長は授与式で「赴任したとき、群馬に埋もれた戦争の歴史を一つでも発掘しようと目標を立てた。それを評価していただき、率直にうれしい」と話した。  受賞作はこのほか、元東京新聞編集委員の長竹孝夫さん(70)の書籍「首都圏の綻(ほころ)び 記者が出会った識者と考察」、原発事故被災地の在日コリアン3世に密着した毎日放送のドキュメンタリー番組「双葉に暮らす」など計10作品。  同賞は今回が6回目。反戦を訴えたジャーナリスト、故むのたけじさんの名を冠して創設されたが、むのさんが45年前の講演会で障害者を差別する発言をしていたことが問題となり、今回からむのさんの名前を外した。 

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