伊藤忠商事東京本社(東京都港区)の敷地内で「木を切るな」と落書きしたなどとして、警視庁公安部は14日、30~60代の外国籍の男4人と日本人の男1人を偽計業務妨害と暴力行為等処罰法違反(共同器物損壊)の疑いで書類送検し、発表した。認否は明らかにしていない。

環境活動家 「皆の神宮外苑 守ろう」も

 5人は環境問題の活動家といい、公安部は、同社が実施する明治神宮外苑の再開発に抗議を示す意図とみている。

 公安部によると、男らは昨年7月12日未明、神宮第二球場(東京都新宿区)の解体工事現場を囲うパネル31カ所に、スプレーで「皆の神宮外苑 守ろう」などと落書きして解体業者の業務を妨害。昨年10月17日未明には、同社敷地内のドーム形のオブジェなど4カ所に、スプレーで「木を切るな」「GRENWASHING」(原文のまま)などと落書きした疑いがある。

 神宮外苑再開発は、伊藤忠商事と三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センターの計4者による事業。837本を植樹する一方、700本以上の高木を伐採する計画で、環境破壊や景観悪化を懸念する声が出ている。(福冨旅史)

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