久我さんは東京都出身で、女学校に通っていた1946年に第1期東宝ニューフェイスに合格し、その翌年、映画「四つの恋の物語」でデビューしました。

気品のある演技で木下惠介監督の「女の園」や小津安二郎監督の「彼岸花」など日本を代表する映画監督の作品に数多く出演しました。

中でも戦争に引き裂かれる男女を描いた1950年公開の「また逢う日まで」では、ガラス越しのキスシーンが日本の映画史に残る名場面として知られています。

また、自由な立場で映画を作ろうと岸惠子さんらとともに映画プロダクションの「にんじんくらぶ」を立ち上げました。

1970年代からはテレビドラマや舞台を中心に活躍し、NHKでは1986年から放送された連続テレビ小説「都の風」や1999年のドラマ「天涯の花」など多くの作品に出演しています。

所属事務所によりますと、久我さんは今月9日、誤えん性肺炎により亡くなったということです。

93歳でした。

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