取引先企業からカスタマーハラスメント(カスハラ)を受けたとして、住宅設備販売会社「橋本総業」(東京都)が北海道内の卸し先企業2社を相手取り、1100万円の損害賠償を求めている訴訟の第1回口頭弁論が13日、札幌地裁であった。被告側はカスハラ行為について「強く否認する」として、請求を退けるよう求めた。

 訴状などによると、2023年3月27日、原告企業の当時の道東営業所長らが、取引先企業の扶桑物産(札幌市)と釧路扶桑物産(釧路市)の社長から約2時間、怒声や罵声を浴びせられた。抑うつ状態となった所長は3カ月間の休職を余儀なくされたという。原告側は、社長のカスハラにより、従業員の人格権を含む原告企業の業務遂行権を侵害されたと主張している。

 被告側はこの日、「社長は不合理な理由で怒声や罵声を浴びせることはしていない。所長の精神疾患は、すでに発生していたはずだ」などとして、事実関係を争う姿勢を示した。(上保晃平)

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