弁護士への懲戒請求の偽造や東京都内の大学へ爆破予告をしたとして、有印私文書偽造・同行使罪や威力業務妨害罪などに問われた元東京農工大大学院生の佐藤直被告(23)に対し、東京地裁(福家康史裁判官)は13日、懲役3年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。

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 起訴状によると、佐藤被告は2023年1月に無職の大熊翔被告(27)=威力業務妨害罪などで公判中=と共謀し、東京音楽大学に爆破予告のファクスを送ったとされる。

 ほかにも、弁護士への懲戒請求書を偽造して提出▽恒心教関係者の自宅マンションに侵入▽アニメ動画など112作品の動画ファイルをファイル共有ソフトに送信して公開、など計五つの事件で起訴された。

 佐藤被告は公判で全ての起訴内容を認め、被告人質問では「恒心教を広めたかった」などと説明した。

 検察側は論告で「各事件の被害に対する配慮が一切見られず、動機や経緯は身勝手」と指摘。弁護側は、法廷で謝罪し、被害金の一部を還付しているなどとして情状酌量を求めていた。

 恒心教は、特定のネット掲示板で弁護士らへの中傷を繰り返す人たちの行為を指す言葉。大熊被告も恒心教を名乗って活動しており、SNSなどを通じて知り合ったという。

 過去には、恒心教を名乗る人物が弁護士の殺害予告や都営地下鉄などへの爆破予告をしたとして摘発されている。活動は2012年ごろから始まったとされ、近年は企業のサーバーをハッキングし、盗み出した個人情報を掲示板に投稿することもあった。

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