記者会見する岡山県精神科医療センターの山田了士理事長(中央)ら(11日午後、岡山県庁)=共同

岡山県精神科医療センター(岡山市)は11日、システムがサイバー攻撃を受け、最大約4万人分の患者情報が流出した可能性があると発表した。電子カルテの内容が流出していないかどうか調査している。攻撃発覚後に新たに確保したシステムを使って診療を継続している。

同センターによると、流出したとみられるのは患者の氏名や住所、病名のほか、院内での会議の議事録。同センターの山田了士理事長は記者会見で「セキュリティー対策が十分でなく、情報流出を招いてしまった。深くおわび申し上げる」と陳謝した。

同センターで5月19日、システムがダウンし電子カルテが見られなくなる不具合が発生。サーバーを調べたところ、身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」の攻撃を受けたとみられることが分かった。翌20日に県警に被害届を提出し、6月7日に県警から個人情報流出を確認したと連絡があった。

病院へのサイバー攻撃は近年、徳島県つるぎ町立半田病院や大阪急性期・総合医療センター(大阪市)などで相次いでいた。〔共同〕

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