5年前の2019年、学校法人の土地取引をめぐる横領事件で大阪地検特捜部に逮捕・起訴され裁判で無罪が確定した大阪の不動産会社「プレサンスコーポレーション」の元社長、山岸忍さん(61)は、当時の特捜部の検事が山岸さんの元部下を脅すなど違法な取り調べをしたなどとして国に賠償を求めています。
この裁判で、山岸さんや元部下の取り調べを担当した検事など4人の検事の証人尋問が11日から始まりました。
11日は、大阪地方裁判所の法廷で山岸さん側が捜査の違法性を明らかにするため国に開示を求めていた、有罪となった元部下の取り調べを録音・録画した映像の一部がおよそ5分間、法廷で再生されました。
映像では元部下が逮捕前に横領事件への山岸さんの関与を認める説明をしたものの、逮捕後に一転して関与を否定する供述に変えたことを受けて、検事が「山岸さんの会社の評判をおとしめた大罪人ですよ」とか、「会社の損害を賠償できます?10億、20億じゃすまないですよね」などと発言していました。
この発言について、取り調べを担当した検事は、証人尋問で「元部下はそれまでも誠実に取り調べに向き合っていない態度だと感じた。自分の供述の重みを理解してもらうためだった」と述べました。
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