大津市の住宅で担当の保護司の男性を殺害したとして、殺人の疑いで再逮捕された同市の無職、飯塚紘平容疑者(35)=強盗罪で保護観察付き有罪確定=が、男性を通じて紹介された勤務先を数カ月で退職し、周囲に「正当な評価をされない」と伝えていたことが11日、関係者への取材で分かった。滋賀県警は更生指導でトラブルがあった可能性があるとみて調べる。

男性はレストラン経営、新庄博志さん(60)で、関係者によると、新庄さんが「(容疑者の)仕事が続かない」と就労支援員に相談し、容疑者は2022年春から県内の建設会社に勤務。だが数カ月で退職し、周囲に「自分は頑張って仕事をしているのに評価をされない」と伝えたという。

容疑者のものとみられるX(旧ツイッター)には23年10〜12月、「全然保護しない」などと保護観察への不満のような投稿がされていた。

県警などによると、新庄さんは5月26日に大津市の自宅で倒れているのが見つかった。容疑者は同28日に銃刀法違反容疑で現行犯逮捕、6月8日に殺人容疑で再逮捕された。強盗罪で大津地裁から19年に懲役3年、保護観察付き執行猶予5年の有罪判決を受けた。保護観察は今年7月9日までだった。〔共同〕

「日経 社会ニュース」のX(旧ツイッター)アカウントをチェック

【関連記事】

  • ・保護司殺害、保護観察の不満投稿か 滋賀県警が経緯捜査
  • ・[社説]保護司の安心保つ体制を急げ
  • ・更生支援担う保護司、安全策の議論急務 大津で殺害事件

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。