JR東海が建設を進めるリニアをめぐっては、静岡県の川勝前知事が水資源や生態系への悪影響が懸念されるとして県内での着工を認めず、工事が始められない状況が続いています。

新たに就任した鈴木知事は、選挙戦でリニアの工事推進を訴えたほか、就任会見でも県として中止を求めていた山梨と静岡の県境付近のボーリング調査を容認する考えを示しています。

こうした中、鈴木知事は4日、国土交通省を訪れ、斉藤国土交通大臣と初めて面会しました。

冒頭で鈴木知事は「リニアが整備されると東海道新幹線と二重になり、防災上も強固になるなど必要性は理解している」と述べました。

そのうえで、「水の問題と環境の問題を両立させなければならない。岐阜県の井戸の水位低下の問題も含めて国からも指導していただきたい」と求めました。

これに対し斉藤大臣は「大臣になって2年半たつが、静岡県知事に来ていただくのは初めてだ。国の有識者会議に基づいてJR東海の対応を国も関与しながら議論し、推進に向けて協力をお願いしたい」と応じました。

面会のあと鈴木知事は記者団に対し、「プロジェクトのキーマンに早急にお会いすることは極めて重要だ。今後も必要であればコミュニケーションをとっていきたい」と述べました。

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