▼型式指定 自動車の大量生産と安全性を両立するための仕組み。自動車メーカーは新車を生産する際、国土交通相に申請し、ブレーキ性能などの安全性や環境性能に関する基準に適合しているか審査を受ける。審査が通り型式指定されると、メーカー内で基準に適合しているかを確認する「完成検査」を経れば済み、1台ずつ車を提示して国の検査を受ける必要はなくなる。
型式指定制度を定めた道路運送車両法は1951年に施行された。同法などは何らかの事情で車が安全基準に適合しなくなった場合などに型式指定を取り消せると定めている。自動車メーカーでデータ改ざんなどの不祥事が2016年以降に相次いで発覚し、国交省は行政処分などの対策を強めてきた。
三菱自動車の燃費不正を受け、不適切な手段で指定を受けた場合にも指定を取り消せるようにした。17年の日産自動車などの検査不正の発覚を契機に、メーカー側に組織の改善を命じる「是正命令」を出す制度が導入された。一方で時代に合っていない内容の規定やメーカー側が解釈を求められる基準が残っているといった認証制度自体の課題を指摘する声もある。
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