表彰されたのは徳島市に住む川村悠月くん、3歳です。

悠月くんは4月中旬、自宅近くの空き地を母親と散歩していた時、紫色の花を咲かせた植物を見つけました。

母親がスマートフォンで調べたところ、栽培や所有が禁じられているあへんなどの原料となるアツミゲシだと分かり、警察に通報したということです。

表彰式で悠月くんは、徳島板野警察署の笠井寿範署長から「これからも強く正しい心を持って町の平和を守るお手伝いをしてください」と礼状を手渡されました。

悠月くんは植物が好きで、毎日のように祖父母の家の庭や公園に咲く花を観察しているほか、知らない植物を見たときは図鑑などで調べているということです。

表彰式のあと悠月くんは、子ども用の警察官の制服を着てパトカーや白バイに乗らせてもらい、サイレンを鳴らしたり無線機を使って話したりして笑顔を見せていました。

表彰された悠月くんは「アツミゲシを見つけて触らないほうがいいなと思った」と話していました。

母親の知佳さんは「興味のあることがありがたいことに表彰という形になりました。これからも好きなことをどんどん伸ばしていってほしいです」と話していました。

アツミゲシとは

「アツミゲシ」は麻薬の原料で、あへん法で栽培や所有が禁止されているケシの一種です。

徳島県立博物館で植物担当をしている茨木靖学芸員によりますと、春から初夏にかけて成長して大きいものでは80センチほどになるということです。

種子はほかの植物と比べて非常に小さく、何かにくっつくなどして運ばれやすいうえ、繁殖力が強いため全国各地で自生しているということです。

茨木学芸員は「道路際や荒れ地に生えていることが多い。ケシの仲間で種が非常に小さく大量にできて散布され一斉に育つことから、駆除するのが難しい」と話していました。

徳島県では毎年、4月からの3か月間「不正大麻・けし撲滅運動」を行っていて、昨年度1年間にアツミゲシなどの違法なケシを1万450本余り抜き取ったということです。

徳島県は、違法なケシを発見した場合は地元の保健所や警察署などに通報するよう呼びかけています。

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