【大阪】ものづくりをする中でどうしても出てしまう「端材」。これにデザインを加えることで価値を付け、商品化したものを堺市がカプセルトイとして売り出す。名付けて「端材ガチャ」。堺のSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを首都圏で発信しようと、17日から東京で販売する。

 抹茶のアイスキャンディーに見立てた「い草バー」▽キノコの菌糸体を原料にした「マッシュルームレザー」のキーホルダー▽鉄工所の廃材の座金を使ったお香立て▽バッグなどの革製品の端材を使ったレザーコインケース▽規格外で廃棄される予定のホウレンソウやカボチャなどの野菜を乾燥させてつくった絵の具――の5種類。

 1回500円のワンコインで、販売機に入れて「ガチャ」する。

 これらは、市内外の企業・団体が連携している「さかいSDGs推進プラットフォーム」会員の5社が開発した。

 このうち、市内の茶室や寺の広間の畳を手がける「大江畳」(堺市堺区)は「い草バー」を制作。畳表の端材を棒に巻いた商品で、大江俊幸社長(49)は「畳の香りや手触りを感じていただき、千利休からの堺の茶の文化にも思いをはせてほしい」と話す。

 販売機は東京都港区のシェアオフィス「seesaw」で17~30日に設置された後、5月5日に堺市内でのイベントで一時「里帰り」する。その後は首都圏での催しを中心に展開し、商品の種類を増やすという。(辻岡大助)

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