古刹(こさつ)・當麻(たいま)寺(奈良県葛城市)で14日、伝統行事「練供養会式」があった。今年は晴れた日曜日の開催。大勢の人たちが、きらめく菩薩(ぼさつ)たちによる荘厳な「仏教絵巻」に見入った。

 練供養会式は、同寺ゆかりの中将姫が、大勢の菩薩たちに極楽浄土へ導かれる様子を再現したものだ。1千年以上の歴史があると伝わる。

 この日も、極楽浄土に見立てた国宝の本堂から、金色に輝く面と美しい装束を身につけた菩薩役が続々と現れた。行事用にかけられた木の橋を進み、中将姫がいる娑婆(しゃば)堂へ。姫の像を連れて、再び本堂に戻った。

 練供養(来迎会)は全国各地に伝わっているが、當麻寺のものは特に知られている。お寺や歴史の好きな人たちにはあこがれの行事。今年、国の重要無形民俗文化財に指定された。(清水謙司)

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