無職原唯之さん(当時46)の遺体をスーツケースに入れて多摩川の河川敷に遺棄したとして、元交際相手の西高舞容疑者(32)と家族ら計5人が死体遺棄容疑で神奈川県警に逮捕された事件で、母親の美保容疑者(51)が昨年9月、西高容疑者と原さんとのトラブルについて、「(原さんから)『実家にも押しかける』と言われている」と警視庁に相談していたことがわかった。

 県警によると、西高容疑者は、原さんとの間で金銭や原さんが動画投稿サイトで配信する内容をめぐり、トラブルがあったと話しているという。県警の調べに、美保容疑者は死体遺棄容疑を否認しているという。

 捜査関係者によると、同庁は相談を受け、実家のパトロールを強化し、月1回程度、電話で様子を確認していた。

 だが事件後の今年1月になり、美保容疑者がトラブルは「何もない」などと、解消したという趣旨の説明をし、同庁は警戒をやめたという。

 西高容疑者は昨年9月に旅行先の名古屋市で原さんに暴言をはかれたとして愛知県警に被害を届け、原さんは脅迫容疑で逮捕されていた。

 一方、動画配信者だった原さんは事件の半月ほど前の11月末、自身の動画サイトで西高容疑者との金銭トラブルについて触れ、「本人とのお金の話なのに、関係ないお父さんが出てくる」「まとめて金払えと言われる」と批判していた。西高容疑者は当時、会社員の岩城周平容疑者(39)と交際を始めていたという。(御船紗子、中嶋周平)

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