東京 千代田区で開かれた講座には、刑事事件の精神鑑定に興味がある若手の医師など20人余りが参加し、およそ100件の鑑定を行った聖マリアンナ医科大学の安藤久美子准教授から、容疑者や被告と面接する際の情報の引き出し方や正確な記録のとり方などを学びました。

事件当時の刑事責任能力の有無などを調べる精神鑑定には通常の臨床と異なる知識や一定の経験が必要とされますが、15年前の裁判員制度開始を機に特に捜査段階の鑑定が急増した結果、担い手の育成が追いつかず、質が疑問視される鑑定も見られるようになっています。

講座では、参加者が話し手と聴き手に分かれて質問をしながら情報を引き出す実習も行われました。

参加した30代の若手医師は「まだ鑑定経験は少ないが、経験豊富な医師から実践も通じて面接技術などを学べたので、今後の鑑定にも臨床にもいかしていきたい」と話していました。

また、安藤准教授は「精神鑑定ができる医師を増やすだけでなく、鑑定の質の担保も大切なので、医師の育成に力を入れていきたい」と話していました。

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