訴えを起こしたのは「アマゾン」から荷物の配送を請け負う神奈川県内の5つの会社と業務委託契約を結んでいる配達員16人で、24日、厚生労働省で記者会見を開きました。

訴えによりますと配達員は週5日、一日12時間程度、配達で拘束され、アプリで配達の数やルートなどの指揮監督を受けていて、法律上の労働者に当たるにもかかわらず残業代が支払われていないと主張しています。

そのうえで、会社に対して未払いの残業代として1億1680万円余りの支払いを求めて横浜地方裁判所に訴えを起こしました。

配達員の男性は「一日200個以上の荷物を配り、12時間以上の労働で働き方に自由な裁量はない。業務委託契約という働かせ方を配送業界から無くしたい」と話していました。

裁判を支援する全国ユニオン事務局長の関口達矢さんは「業務委託という形で労働を偽装した働き方が広がっている。配達員を労働者と整理することで違法な働かせ方を改善させていきたい」と話していました。

今回訴えを起こした配達員の1人は、配達中にけがをしたあと去年10月に労働基準法上の労働者に当たるとして労働基準監督署から労災に認定されています。

業務委託契約を結ぶ会社「正当性を主張」

配達員と業務委託契約を結ぶ被告5社のうち横浜市の「Gopal」は「訴訟が提起されたとことは承知しておりますが、具体的内容や先方の主張内容の詳細については承知しておりません。訴状の送達を受け次第、内容を精査し、裁判手続きを通じて当社の正当性を主張してまいります」とコメントしています。

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