栃木県那須町で4月、会社役員夫妻の焼損した遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で逮捕された実行役で韓国籍の姜光紀(カングァンギ)容疑者(20)=住居、職業不詳=が「事件後に仲介役の男から500万円を受け取り、もう1人に250万円渡した」と供述していることが捜査関係者への取材で分かった。そのもう1人の実行役は「150万円しか受け取っていない」と供述しているという。
警視庁と栃木県警の捜査本部は、実行役の2人が報酬目的で夫妻を殺害したとして、21日に殺人容疑で再逮捕する。事件では、捜査本部が首謀者とみる会社役員の関根誠端(せいは)容疑者(32)=東京都世田谷区=ら6人が死体損壊容疑で逮捕されており、殺人容疑での再逮捕は3、4人目。
報酬の受領額、主張に食い違い
姜容疑者のほか実行役として逮捕されたのは元俳優の若山耀人(きらと)容疑者(20)=住居不詳。2人の再逮捕容疑は4月15日深夜~16日未明、ほか4人と共謀し、東京都品川区の空き家ガレージで宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)=東京都千代田区=の首を絞めるなどして殺害したというもの。
姜、若山両容疑者は仲介役の平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)=埼玉県越谷市、11日に殺人容疑で再逮捕=の車で夫妻の遺体を栃木に運び、火をつけた実行役とみられている。姜容疑者は「事件後、平山容疑者に車を返しに行った時に500万円を受け取り、若山容疑者に250万円を渡した」と供述。一方で若山容疑者は調べに「150万円しかもらっていない」と話しているという。
両容疑者とも夫妻と面識がなく、金額についての主張には食い違いがあるものの、捜査本部は2人は平山容疑者の指示で報酬目的で事件に関与したとみている。(遠藤美波、長妻昭明、藤田大道)
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