札幌市保健所は17日、有毒植物「イヌサフラン」を誤食したとみられる2人が食中毒で死亡したと発表した。イヌサフランは山菜「ギョウジャニンニク」と似ており、注意を促している。

 今月上旬、北海道警が札幌市内で2人が死亡していることを覚知し、状況を調べた。事件性はなく、「誤食の可能性がある」と判断。保健所が調査し、食中毒事件と断定した。

 保健所によると、イヌサフランはアルカロイド性有毒成分「コルヒチン」を葉や球根など全草に含み、嘔吐(おうと)、腹痛、下痢、けいれんなどの症状を引き起こす。

 葉をギョウジャニンニク、球根をミョウガやジャガイモと誤食する食中毒は後を絶たず、道内では過去10年間で計9件の事例があった。

 山菜シーズンに起きた今回の事件を受け「食用と確実に判断できない植物は採らない・食べない・人にあげないを徹底して欲しい」と注意を促している。(原知恵子)

見分け方

・ギョウジャニンニクはニンニクのような香りがするが、イヌサフランは香りがしない。

・ギョウジャニンニクの根本は赤紫色だが、イヌサフランの根本は緑色

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