記者会見するJR東海の丹羽俊介社長=16日午後、名古屋市

 JR東海は16日、リニア中央新幹線のトンネル掘削工事をしている岐阜県瑞浪市の井戸などで水位低下が確認されたことを受け、工事を一時止めた上で地質を調べるボーリング調査を始めると発表した。丹羽俊介社長は記者会見で「本工事による影響の可能性が高い」と述べ、調査結果を基に必要な対策を講じ、住民に真摯に対応をする考えを示した。

 他県でも工事現場近くで水位低下が起きた事例があるほか、リニア路線の大部分を占めるトンネルの工事が今後も続くため、他地域に広がる可能性がある。

 JR東海は14日の時点では、瑞浪市の工事を続ける方針を示していた。しかし地元住民の不安の声を踏まえ、工事を中断して詳しく調査する必要があると判断した。今後工事を予定する地点をボーリング調査することで、水資源に与える影響を最小限にすることを狙う。

 工事の中断やボーリング調査開始の時期は未定という。丹羽氏は、今後決まる開業時期に今回の調査が影響することはないと強調した。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。